2013年11月7日木曜日

この頃、へんな物音がするんです


ええ、一度や二度じゃありません。
私ひとりが耳にしたわけでもないので錯覚でもありません。
この前は、ベッドに入ったところで大きな音がしたのです。

パキッ パキパキッ。。。パンッ!
一瞬にして眠気も醒め、ぞくぞく寒気がするような不気味な音。

ポルターガイスト。ラップ現象。オカルト。。

この家には誰かいるのか。。。

なんて、長い前フリでごめんなさい。怖いのが苦手な方はすみません。

物音の原因は、いわば『家鳴り』と呼ぶ現象で、とくに木造の新築では良く起きる現象です。

このブログでもご紹介しているように、木は生きています。
とくに伐ったばかりは縮んだり、反ったり、曲がったり、捻れたり、割れたりします。
建築材では乾燥したものが使われますが、それでも無垢材の「くるい」は宿命です。
なぜそうなるのか。それは木が乾燥していく過程で表面と内部の水分量に差が生じるから。

「だから木はダメなんだ」という人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。ちょっと難しくなりますが、木の乾燥、収縮とは、木材の組織が結合し強度を増す過程なんだそうです。置かれた環境(湿度や温度)にマッチするように木は自ら調整しているのです。

「おれはこの家を支えていくから、しっかり落ち着こう」

木はそう考えて頑張る時に「くるい」という現象が起きます。そこでパキッ パキパキッと音を出すのです。
最近になってそれが顕著になってきたのは、薪ストーブを焚くようになったから。

ちなみに、仕口や継手によって組上げられる建て方では、木材の反りや曲りのクセが作用し合って建物全体をガッチリ固める効果もあるのだそうです。
言ってみれば木は「動きながら強くなっていく」のです。

そうわかれば、毎夜の家鳴りも怖くありません。どんどん鳴ってわが家を強くしてほしい、と思ってしまいます。

2階 太鼓梁に入った割れ



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