2016年2月5日金曜日

技と工夫のアーカイブ20 『大屋根ささえる手仕事の家』 〜スノコ床とルーバー壁〜

『大屋根ささえる手仕事の家』 竣工:平成26年4月





木の家に長く快適に住むためには、風通しを良くしなければなりません。そのために工夫したのが、越屋根スキップフロアです。特に薪ストーブを入れる場合、その熱を2階まで行き渡らせためにも効果的。一方、夏場は熱や湿気がこもりにくくなるので家の空気を爽やかに保てるのです。この住まいではこの空気循環させる工夫を応用し、ある空間の機能を高めました。それはインナーバルコニーです。

玄関ホールの天井を見上げると、2階の床がスノコ状になっていて、一方の壁面もスノコと同じピッチ幅のルーバーになっています。つまり、壁一面と床が素通しになっていて、1階と2階のインナーバルコニーの空気が循環するようになっているのです。
大屋根にした都合上、外にバルコニーを設けなかったのでインナーバルコニーにしたのですが、閉鎖空間では空気がこもり、洗濯物を干しても乾きにくくなります。そこでスノコ床とルーバー壁にして風通しを良くしたのです。
見た目にも上部の圧迫感がなく、デザイン上のアクセントにもなっているし、開放感があるのが自慢です。






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